五島 淳(ごしま じゅん)
ハーバード大学ケネディ行政大学院では、主に各国省庁および国際機関関係者を対象としたミッドキャリア行政学修士課程を設けている。ここで公共政策の実行に必要な知識・手法を見つけることに加え、世界の様々な現場にいる担当者と直に接することで、武力紛争後の開発途上国における医療政策について問題解決の糸口を模索したい。日本には医学のバックグランドを持つ政策研究者がまだ少ないため、将来は日本の公共政策大学院で国際医療政策を担う人材を育てたいと考えている。
内藤 亜由美(ないとう あゆみ)
現在までの児童精神医療サービスに関する研究を通して、メンタルヘルスケアを含めた児童青少年のヘルスプロモーションにおける公衆衛生学的観点の重要性を実感した。そのため、児童公衆衛生学全般の知識及び臨床技術の習得、科学的根拠に基づいた実践アプローチとサービスプラニングを学ぶ目的で、同分野で世界的レベルを有する英国University College Londonの児童公衆衛生学修士課程に進む決意をした。
藤原 武男(ふじわら たけお)
米・ハーバード大学公衆衛生大学院は、疾病の社会的コストを試算するノウハウはもとより、そのデータを生かした有効な医療保険システムに関しても豊富な知識と経験を有する。派遣研究者は、このようなノウハウを日本に持ち帰り、日本での子ども虐待に関する社会的コスト試算を行い、保険診療適用に貢献したいと考えている。
伊豆上 智子(いずがみ さとこ)
School of Health Information Sciences in the University of Texas Health Science Center at Houston に留学し,健康情報学修士の取得を目的とする。Health Informatics を学び,医療サービスの評価や管理に有用なデータの確立や収集,情報の効果的な活用の方法を探究する。
佐藤 昌代(さとう まさよ)
米国では、大規模薬剤疫学データベースを用いた薬剤疫学・薬剤経済学の研究が盛んである。データベースの解析による研究では新薬開発研究と異なり、市販後、様々な患者の病態や投薬状況での薬剤の有効性・安全性の評価が可能である。専門分野である疫学の手法をヘルスサービスリサーチにも応用し、博士課程で薬剤の有効性・安全性、医療経済・政策の評価に関するさらなる研究手法を習得し、将来、日本の当該分野の発展に貢献する。
五十嵐 麻子 (いがらし あさこ)
医療消費者(市民)に対する効果的な医療情報伝達システムの構築,およびヘルスリテラシー(医療情報にアクセスし,理解し,利用するための意欲や能力)の促進を目的に,米国におけるメディアを融合したヘルス・コミュ二ケーションの実践を検証する。特にDisease Management の観点から患者のセルフケア行動の向上を目指したヘルス・プロモーション活動の現状と課題を検証し,わが国へ導入する際の可能性を探る。
和田 泰三(わだ たいぞう)
日本の人口高齢化は急速に進行し、虚弱高齢者はますます増大することが予想される。一方、高齢化が進行しつつある途上国における虚弱高齢者に対するヘルスケアの利点や、宗教、ライフスタイルがADL,QOLに与える影響はあきらかでない。ロンドン大学公衆衛生熱帯医学大学院において主にミャンマーとインドネシアを対象にフィールド研究を含めて途上国の公衆衛生全般について学び、日本との国際比較研究をおこなう。
佐渡 充洋(さど みつひろ)
(1)ロンドン大学公衆衛生大学院におけるMaster of Science(医療政策、計画、財政学)の学位を取得すること。(2)日本における気分障害のcost of illness(疾病の費用)の推計を行ったうえで日英米比較検討を行い、英米国における費用削減のための政策の検証を行った上で日本における気分障害対策の介入方法について提言すること。