高橋 理(たかはし おさむ)
ハーバード大学公衆衛生大学院にてMaster of Public Health(修士)取得を目的とする海外留学である。それにより、臨床疫学分野全般についての知識・研究方法を習得し、日本国内での啓蒙・普及に貢献する。また、国際的に影響力の大きい臨床研究の行われている現場を体験し、今後の日本での臨床研究の質の向上に貢献する。
宇津木 恵(うつぎ めぐみ)
現在私は労働者の生活習慣病予防に関する研究を行っており、今後予防介入を検討している。疾患予防は評価・早期予防と共に生活習慣改善と環境整備が肝要である。しかし公衆栄養分野での研究取組みは大変希薄なのが現状である。希望機関は公衆栄養の中核機関としてEU加盟国と連携、地域で栄養・運動を中心とした予防活動を進めている。私は研究を通じて最先端の知識と技術を得ると共に、日本に還元し展開を図っていきたいと考える。
簗瀬 有美子(やなせ ゆみこ)
東京都及びフィリピン共和国での公衆衛生活動の経験から、国際的な視点で保健医療問題を考察し、対策を実行する重要性を強く感じている。そこで、ボストン大学公衆衛生大学院で国際保健に関わるヘルスリサーチ技術及び効果的・効率的な保健施策について学ぶ予定である。中でも、国際的な健康課題である、エイズ・マラリア等の感染症対策、喫煙対策、母子保健対策等を重点的に学ぶ予定である。
都竹 茂樹(つづく しげき)
高齢者の介護予防を目的とした運動プログラムの開発とその普及戦略の確立は、我が国にとって急務の課題である。アメリカでは既に従来の教室形式の方法に加え、マスメディアを活用したヘルスプロモーションを展開し、多くの高齢者がその恩恵を享受している。申請者は、この分野で実績のあるハーバード大学院において研鑽を積み、日本で活用できる施策を確立・提案したいと考える。あわせてMPH学位の取得も目的とする。
深谷 絵里(ふかや えり)
近年EBMの重要性が唱えられ、米国では多くの臨床研究が実施されている。一方、日本においては基礎研究のデータは世界的に高い評価を得ているものの臨床データの信用度は低い。これは一重に臨床研究が系統だって行われないからであると考えられる。今回、日米の臨床研究のあり方、教育方法などを比較し、今後の日本の医学教育・医療政策・医療経済への関与、応用を検討する。
辻井(本田)文子(つじい(ほんだ)あやこ)
London School of Hygiene and Tropical Medicineで、博士課程(MPhil/PhD−Public Health and Policy)に進学し、保健医療政策分野でPhD取得を目的とする。博士論文では、マダガスカルを対象に医療費の自己負担が医療サービス需要にあたえる影響について分析し、開発途上国の医療費自己負担導入の課題について研究に取組む。
若林 英樹(わかばやし ひでき)
医師患者関係や心理社会的問題は疾病治療やケアの為にも重要であるが,現在それを扱う学問である行動科学はまだ日本の医療には十分に取り入れられていない。一方,米国の医療,特に家庭医療学においては,臨床心理士が診療に貢献し行動科学の実践と教育,研究が充実している。今回の派遣は,日本の医学教育へ役立てる為,行動科学の重要領域の一つである家族と心理について,その原理と実践,教育を研究することを目的とする。
小竹 佐智代 (こたけ さちよ)
近年わが国でも排泄ケアに関する関心が高まり、看護師、介護師、医師等を中心に多数のケアチームが活動しているが、地域・在宅における排泄ケアの充実は未だ課題である。私は、1974年よりコンチネンスアドバイザーナース(NCA)が地域に根ざして活動している英国のヘルスケアチームおよびNCAの役割と連携について、看護学を学ぶことを通して知り、今後のわが国の排泄ケアの組織制度的発展を模索していきたい。
※他、辞退者1名