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リレー随想 - 第38回 -

ヘルスリサーチを想う

当財団監事退任に際して

公認会計士・当財団名誉理事

片山 隆一

昨年の6月に19年間に亘り就任してきました監事を退任いたしましたが、これほど長期になっていたことには全く認識がなく驚いているところです。今、巷で盛んに議論され当財団活動にも少なからず影響があると思われるAIとかIoT等について当時においては、ほとんど聞いた記憶がなくこの間に色々大きな変革があったものと考えられます。そのような変革期に監事としていかに財団に貢献できたかを考えることも意義深いことではと思い筆を執った次第です。私が考えてきた監事の守備範囲は、一言でいえば、有効な「コーポレートガバナンス組織の運用及び必要な改善」であると思います。具体的には、

  • 妥当な内部統制組織の運用及び更新
  • 理事等による法令及び定款への遵守の確認
  • 理事等による財団活動の妥当性に対する説明責任の遂行の確認

等であると思います。

私自身は監事機能を遂行するに際してはできるだけ財団活動の現場を訪問して確認する「現場主義」に徹した監事をめざしてきました。そうすることにより単に監事として財団に関与するのみならず、理事等が諸種の経営判断を行うに際し見解を提示し有効な経営判断を行うことに資することで財団に幾何かの貢献ができたこともあったのではと思っております。またこの現場主義のアプローチは、現在のAIとかIoT等の状況においても有効に機能するものと考えております。ただこのような貢献は単に私の努力だけで出来るものではなく、長年にわたる歴代の理事等の方々との間で築かれた信頼関係があったからこそと思っております。お陰様で19年の長期にわたり無事にかつ楽しみながら監事を務めさせていただき感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

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